トピックスなど

このページでは皮膚科での代表的な疾患とトピックスについてご説明していきたいと思います。
(資料協力:医学博士 金子 栄 先生)

まずは一番気になる皮膚悪性腫瘍についてご説明いたします。

 

●日光角化症

正確には癌ではありませんが、将来的に有棘細胞癌という皮膚癌に進展する可能性をもった高齢者の顔面に多い皮膚変化です。かなりの方が知らずに放置しており、注意が必要です。

 

 

●有棘細胞癌

皮膚癌の代表例です。進行例は恐ろしいものですが、早期の診断と対応ができれば、それほど恐れることの無いものです。

 

 

●基底細胞癌

原則として転移しないため、生命についてはそれほど恐れるものではありません。しかし、とくに顔面では、顔面の構造を破壊することがあり、生物学的にはやはり注意が必要な皮膚癌です。

 

 

●皮膚悪性リンパ腫

写真のように湿疹と見分けのつかないものが多数存在し、皮膚科専門医でもしばしば診断に困るものです。それを疑う経験と勘、皮膚の組織検査が不可欠です。

 

 

●血管肉腫

高齢者の頭皮に紅色の皮膚変化を初発として好発する悪性疾患です。残念ながら生命予後は非常に問題のある皮膚悪性腫瘍です。しかしながら、治療法が進歩しており、かなりの効果が得られる症例も少なくありません。

 

 

●悪性黒色腫

一般にほくろの癌と呼ばれるものです。残念ながら生命予後は非常に問題のある皮膚悪性腫瘍です。しかしながら、早期例では完治例もありますし、治療法が進歩しており、かなりの効果が得られる症例も少なくありません。

 

 

●まぎらわしい皮膚疾患

この3つの皮疹はそれぞれ、左:「基底細胞癌」、中:「ボーエン病」、右:「老人性疣贅(ゆうぜい)」といいます。右の老人性疣贅は全くの良性疾患ですが、他の2つは皮膚癌あるいは癌に準じており、これらの鑑別は皮膚科専門医でなければ困難なことがほとんどです。

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